麺つゆとダメ人間

麺つゆとダメ人間 様々な事情が重なりすぎて金欠が慢性化している私ですが、この間実家から素麺が送られてきた。なんだか東欧諸国の現物支給みたいでちょっと面白かった。秋田県の「稲庭そうめん」というやつで、「稲庭うどん」の旨さを知っている私には答えられない一品です。栄養補給もかねて、「生卵入りぶっかけ素麺」を作ろうとしたのだけれども、麺つゆが切れていた。だしをとってうどんつゆを作るほど風雅な人間でもないので、スーパーに買いに行った。行って呆然とした。夏を実感させる素麺季節に突入したせいで、何十種類もの「めんつゆ」が陳列してある。悩む。どれを買ったらよいのだろうか。
 ダメ連苦学生らしく「一番安いめんつゆ!」と割り切ればよいのだろうけれども、同じ思考回路で数年前に「本日の特売品!:ヒガシマルのストレートめんつゆ」を買ったときにはそのあまりのまずさに泣きそうになった記憶がある。「化学調味料をふんだんに入れた、魚臭さのないナンプラー」って感じの風味だった。今日もくだんのヒガシマル製品は特売だったけれど、「本格鰹だし!ヤマキのめんつゆ」と百数十円しか変わらない。この製品の価格帯は一瞬のうちに、過去の教訓が選択肢から消し去ってくれた。
 で、「ヤマキのめんつゆ」価格帯はやはり売れ筋らしく、品揃えが一番多い。とりあえずペンディングしておいて、それより上の価格帯を眺めてみる。一番高いのは何と1000円。グルメ!と割り切るなら逆に「いちばん高いやつ!」と衝動買いしてみるのも一興だけれども、たかが市販めんつゆに1000円かけるなら、その金でまっとうなみりんを買い、家で自作した方がまともなので手が伸びなかった。1000円のめんつゆを買う奴って、たぶんいやな奴だろうなぁとぼんやり考えて、もう一度300~450(500円じゃないところがみそ)円:「ヤマキ価格帯」に視線を戻した。
 この最多価格帯のめんつゆのラベルには、「無添加」「天然」「醤油(本醸造)」という文字が列挙されていて、大変スノッブでビンボ臭い。さらに目を凝らすと、同じ価格帯の商品にも「ストレートつゆ」と「二倍濃縮つゆ」「三倍濃縮つゆ」が入り乱れていて、「このストレートつゆは、同価格の2倍濃縮つゆよりも倍くらいは高級なんだろうか?」という疑問を抱かせてはくれたものの、よく考えればめんつゆのコストなんて清涼飲料水と同じで、多くは瓶とロジスティクスに割かれているんだろうなぁ、と再考した瞬間、「ストレートつゆはやぁめた」と、購入に至る道筋はさらに前進した。「ストレートつゆは、濃縮つゆに比べて保存期間が短いため、お早めにお使いください」というフレッシュ感を強調したコピーも、「つゆなんて冷蔵庫にしまっとけば長いこと保つんじゃ!」という常識にとらわれた僕を逆撫でしてくれた。

 結局買ってきたのは「無添加」「二倍濃縮」「天然の味と香り:選りすぐった材料だけを使用した風味豊かなつゆです。本当のおいしさをお楽しみください」と書かれためんつゆ。ラベルは茶色地に金色の帯。まぁまぁいいんじゃないのかなぁ。製造会社が「麺素」という、非常にいかがわしい名前で、住所が尼崎というのには阪神工業地帯科中途半端化学強調属頑張ってるのにいかがわしい目なひっかかりを覚えたけれど、この商品は「ヤマキ価格帯」の特売品だった。そんな商品を特売につられて買ったことに一抹の不安といわれなき劣等感を覚えながら、ついでに生卵(元気鶏の新鮮卵)も購入した。早速これから賞味してみようと思う。ダメ人間の日常ってこんな感じだと思うんですけど、どうでしょう。

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