1999/01/25 インド観光二日目

シャワーはぬるま湯だった。時によって熱い湯が出たり出なかったりだ。さすがに1月のインドでは肌寒い。

歩いてデリーの一等地、コンノートプレイスへ。英語の下手さに呆れられながらもアメックスで両替を済ませてから、郵便局でエアログラムを30枚買う。切手付きの簡易封筒で、裏面に文面を書き、糊で閉じればそのまま投函できるという優れものだ。ところが、窓口の係員には30枚というのがうまく伝わらない。何度も何度も「サーティー?サーティーンの間違いではないか?」と訊ねられる。そりゃこんなもの30枚も買う人間など、相当珍しいのだろう。普通の観光客なら絵はがきを買って出すのが相場だろうし。
インドのチャイもうまいのだけれど、コーヒー派としてはネスカフェ以外のコーヒーがたまらなく飲みたい。ここコンノートプレイスは日本でいえば銀座のような土地なので、当然高級喫茶店も存在する。いかにもご立派です!と主張しているような店構えの「United Coffee House」に入ることにする。
入り口からして回転ドアで、大変高い天井の落ち着いた店内は高級感あふれていた。客層も大変よろしいようで、ジーパンはいているような若僧は僕だけだ。
コーヒーが25ルピー、サンドイッチ(ポテトチップ付き)は47ルピー。インド物価に慣れつつある身としては、顔が引きつるような値段だ。さすがにチップをちゃんと払って出ることにする。

リキシャーはどんどん郊外に進んでいく。予想以上に遠い。不安を覚え始めた頃、唐突に車が停まる。ちゃんと目的地に着いたようだ。
ここはデリーの郊外にある高塔、クトゥーブ・ミナール。インド一高い塔だとのこと。
インドの建築物を目の当たりにするたびに、僕は広角レンズが欲しくなる。どれも想像を超えるスケールで迫ってくる。ここだってご多分にもれず、何とか僕は全体をレンズに納めるのが精一杯。

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予想より遠かったため、往路に20ルピー余計に払ったせいで、リキシャは僕の帰りを待っていた。気前の良さが災いして、帰りの交渉が面倒くさい。60ルピーでオーケーさせ、皇帝の墓所、フマユーン廟に向かう。
ここでは「勝手にガイドをしてくれちゃうおじさん」がいて、いちいち僕に建造物の由来を説明してくれる。もっとも大変分かりやすい英語の解説だったので、10ルピーを払うことにする。

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ここからはインド門という、まるでパリの凱旋門のような建物まで歩いて向かうことにする。ところが、地図で見当をつけたより距離がある。あまり面白みのない郊外を、てくてくと歩く。
途中、道路工事の現場に出くわす。驚いたことに、サリーを着た女性人夫が、いかつい男たちに混じってもっこを担いで働いている。
インド門は、明日に迫った「National day」、インド共和国記念日を前に、戦車や軍人の姿が目立つ厳戒態勢に置かれていた。残念ながら近寄ることは出来ない。
そこからムガール帝国時代の天文台、ジャンタル・マスタルを見に行くけれど、知らなければただの公園としか思えないところだった。

メイン・バザールで懸案の上着購入。黒地にカラフルな編み込みのしてあるエスニックな一品。450ルピー。後で親しくなったインド人に訊くと、少々高めとのこと。暖かく、しっかりした作りだ・・・と思ったのは大間違いで、後から後から編み込みがほつれ、えらいことになるのだった。
インド服を着て歩いていると、何人もに「それはいくらで買ったんだ?」と訊ねられる。おそらくインド人たちはその答えによって、こちらの「しまりぶり」、物価感覚や値切りの巧拙を見極めるのだろう。インド旅行中、僕は必ず自分の購入価格より、一割か二割安めに答える癖が付いてしまった。

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