僕/わたしにとって

携帯電話を買い換えてみた。カラー液晶と16和音、それに背面ウィンドウがついたN210iだ。折り畳んだままでも時間が確認できるのは大変良い。インターネットも素晴らしいが、個人的には携帯電話の方が「ああ二十一世紀!!」ってな心持ちになる。より身体に密着した機械だからなんだろう。

自らからの距離によって、人は物事の重大さを測る。飼い猫のミケが死んだことと、アフリカの子供の死のどちらが重いか、まあ普通の人にとってはミケの往生に軍配が上がるだろう。

あ く ま で も、身体性と感情、という分野においては。

では、ニューヨークのテロで亡くなった人たちとこれから血を流すであろうアフガンの人々の未来、僕にとってどちらが大きいのか。両者は僕から同じくらい遠いので、僕にとっては同じくらいの重みが胸に去来する。


先日、人と「ケインズの美人投票論」について話をしていた。「皆がいいと思う株が上がる」というあれだ。一般的には「だから皆が惚れるような株を先んじて買う必要がある」という「時間落差」の話になるのだけれども、果たしてそれは本当に正しいのか。
例えば、ここに「犬さん自動車」と「にゃんこモーターズ」の2社の株式があるとする。みんなは「犬さん自動車」の株価が上がると考えている。

・少しでも情報を早くキャッチして、犬さん自動車株を購入する。

というのが正攻法だとするならば、

・にゃんこモーターズの株式を少額買い、逆張りを狙う

という選択肢だってあるのではないか。一億円の資産があるのなら大量に犬さん自動車株を購入し、グロスで儲けるという手段がとれるのだが、百万円しか手元にない場合、犬さん自動車株ではほんのちょっぴりしか利ざやにあずかれないだろう。逆にもしにゃんこモーターズ株が急騰した場合、少額投資でも充分な旨みにありつけるのだ。逆張りは確率が低いかわりに、意外にローリスクでもある。
少しずつ少しずつ、毎回逆張りに賭けつつ素早く逃げる。これをわたしの鉄則にしようと思う。

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