自殺されちゃった僕

自殺されちゃった僕自殺されちゃった僕
★★★★☆
吉永 嘉明 (著) 飛鳥新社


「危ない1号」でスマッシュヒットを飛ばした吉永嘉明が、自分の妻、友人のねこぢる、仕事仲間の青山正明の自殺について語った本。対象となる人間が人間だけに、彼らが自殺に追いつめられる、あるいはぽんと涅槃に飛んでしまうまでの過程が尋常でなく、興味深く読む。
最終的には著者の知人である鶴見済の「完全自殺マニュアル」を否定して、自殺そのものの愚かさを説くという構成になっているのだけれども、文中で取り上げられた自殺者たちの生き方を読むと、それと著者の思いとの、対比が際だつ。
個人的には、自殺するまでに凄絶に生きるというのは、ある種のピカレスクロマンを感じてしまう。同時に、残された方からの慟哭もあまりに重い。このせめぎ合い、傍観者として見る分には、それ自体もドラマツルギーであり、小説や映画の題材になりえてしまうのではないかという不謹慎な感想をいだく。正直に言えば、地下鉄の中で読んでいてちょっと涙してしまったのだけれども。

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