佐野ラーメン とかの-佐野(栃木)

はじめて佐野市に行き、佐野ラーメンを食べる。行列すること30分の老舗は「とかの」。本当に古ぼけた店構えで、店内にはテーブル2席とカウンター6人だけ。厨房は店内から見え、中では実直そうな主人が黙々とラーメンを作っている。

醤油ベースと聞いていたので、醤油味がそれほど好きではない僕は期待していなかったのだけれども、いい意味でその思いを大きく裏切られた。

佐野ラーメンはチャーシューがうまい、ということなのだそうだけれども、確かにラーメンの味を壊さない薄味で、かつしっかりとコクを閉じこめたチャーシューは逸品。逆に濃い味のメンマは全体的に淡泊な器の中を引き締める最高の添え物になっている。そのコントラストが感動。

だけれども、本当に目からウロコが落ちたのはスープと麺。スープは癖がなくあっさりしていて、自己主張がない味なのだけれども、にもかかわらず後をひく旨さ。スープの特色でラーメンを売り出す店が多い中で、スープに求められる仕事だけをさせているというのは、本物かもしれない。

そして細平ちぢれ麺が最高。あっさりスープをほどよく絡ませる形状に加えて、これ以上硬いとあっさりスープになじまず、柔らかければ食感がなくなるというぎりぎりのコシがある茹で具合。硬い細麺にこってりスープの九州系を力のラーメンとすれば、こちらはまさに日本人好みの技のラーメンだ。

ということで、久しぶりにべた褒めラーメンに出会えた。いやあ、こういう食べ物に出会うのは至福。

■とかの
住所:栃木県佐野市相生町2831
電話:0283-24-7038
営業:11:30〜売り切れ次第(14:00ごろ)、月曜・木曜定休

ラーメン550円、チャーシューメン850円。

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