流れに逆らう舟のように、力の限り漕ぎ進んでゆく

昨日、会社を早引けして区役所に行ってきた。

久しぶりに印鑑がぺたぺたあちこちに押してある書類を提出し、窓口をいくつか回るうちに、秋の夕暮れがあっという間に夜へと変わっていく。そんな11月7日。このたび入籍いたしました。

実感もないなか面映いばかりだが、何にせよ目出度い。来し方行く末のことを考えてみて、もちろん憂鬱な現実や未来だってたくさんあるのだろうけれど、そんなに『日常』って悪いもんじゃないよね、と思うようになってきた。

希望とは、そういうありふれたささやかな思いなのだろうと思う、妻帯者初日の未明。

こうしてぼくたちは、絶えず過去へ過去へと運び去られながらも、流れに逆らう舟のように、力の限り漕ぎ進んでゆく。
“The Great Gatsby”, F. Scott Fitzgerald

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