割引現在価値の算定

父親のブログを「嫁」で検索すると最近のエントリにヒット数が増えていて、もちろんその中には「花嫁」やら「責任転嫁」やらも一緒に出てくるのだけれども、違和感がある昨今である。大辞泉によれば一義的には「結婚して夫の家族の一員となった女性。」とある。自『家』に入るという意識あればこその『嫁』なのであって、その意識がどういう軋轢を生むのかはいろいろ見聞きしている経験上、ちょっと神経質にもなる今日この頃。

この間実家に妻と妻の両親が挨拶に来たのだけれども、何度か父と祖母が手伝いを催促し、そのたびにけなげにも席を立とうとする妻を押しとどめたのは僕である。というと、いかにも自画自賛のフェミニンな夫のように見えるけれど、実のところは割引現在価値は親より妻の方が高いとちゃっかり計算しているだけなのだ。ゆえに「これから僕が最優先するのは妻です」と宣言してただけのこと。徹頭徹尾、人生はゲーム理論で乗り切りたいわたくしです。

おためごかしはさておいて、なぜ女性だと婚家でも立ち働かなければならないのだろう。あれ、逆に婿殿としての僕が妻の実家で「もう結婚したから他人じゃない」と行って茶を入れさせられたり皿を洗わされていたりしたら、100%断言してもいいが、父も祖母も不快になるんじゃないのかね、と思う。であれば、同じことを妻に強要するのは筋違いではないのか。同居しているならホーム/アウェイの感覚が少し変わりそうだけど、そうでない以上互いの実家では互いが等しくゲストであるギブ&テイクが成り立たなければ、うまくいくものもおじゃんになる。

幸いにして出来た妻なので、手伝いを阻止されむしろ尻の座りが悪そうだったけれど、ここで僕が「茶ぐらい汲んでこいよ」と言ったらさあどうだったか。父は不機嫌そうだったが、そこで汲々と茶碗洗いをさせたら、そういう明確な線引きに気づくことができたかどうか。逆にこういう感情の後始末、親子なら処理できても夫婦で同じように事が運ぶかどうか。

親にも妻にもいい顔をするなんてのは土台無理な話で、プライオリティをつけるならば徹底してやったほうがよい、というのが個人的な所感。そこらへんの処理は、会社の仕事と変わりはないと感じる今日この頃です。

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1 Response to 割引現在価値の算定

  1. 御為引き倒しの方 のコメント:

    割引現在価値には有形無形の各種資産が存在することもお忘れなく、プライオリテイということですかね。
    何よりも、割引率にはそれぞれの”リスクレート”が含まれていることにご注意あれ。

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