亜細亜へめぐり紀行01

亜細亜へめぐり紀行01会社を休み、無聊をかこっていた日のおはなし。
ある日思い立って、長旅に出た。

その時は身近な人に、リアルタイムでメッセージングしていたのだけれど、あらためて読み返してみると、それなりに面白い亜細亜旅行記になっている気がするので、編集してのっけてみた。

2011年12月4日

深夜到着のユナイテッド航空で、何事もなく、バンコクへ到着。
いまはホテルの送迎待ち。明日は早起きして、列車でカンボジア国境へ。それからバッタンバンという町を目指す。
似たような経路を大学生の時に辿ったけれど、あれからずいぶんと道路事情も変わったに違いない。

2011年12月5日

空港からほど近いトランジットホテルを、バックパック担いで出立。東南アジアとはいえ、乾期の早朝は少し肌寒い。ホテルのそばにある国鉄の駅まで歩き、そこからカンボジア国境、アランヤプラテート行きの鈍行列車に乗り込む。およそ7時間の道のり。

カンボジア国境では、15年前と何も変わることなく、ビザ取得代行の業者が言葉巧みに事務所まで連れていき、国境で簡単に手続きできるアライバルビザについて、あれやこれやと小金をせびりとろうとする。やれやれ。そんな面倒くさい客引きとすったもんだの末、やっとカンボジア入国。
ここは国境特有のおかしな空気が流れている。豪奢なカジノが立ち並ぶ横を、苦力が人力で大量の荷車を引く、ひどい雰囲気の街です。

市場の露店で、まずはカンボジアのSIMカード入手。普通サイズのSIMを自力でカットして、iPhone4Sにさして使う。持っててよかったSIMカッター。

今からバスでバッタンバンという町へ。今夜はそこ泊まりの予定。

ところが本日午後のバスは、プノンペン行きのシートしかないとのこと。あと300バーツ出せば、プノンペン行きの座席をパッタンバンまで抑えてやれる、と言われ、仕方ないので払うことにする。それでも乗れなかった。
代理店が名誉にかけて、という顔をして、追加料金なしでいい、と言い放つや、タクシーを手配しに行く。700バーツでタクシーに乗れるなら、それは災い転じて福となす、ってところ。
しかし実のところ、タクシーを捕まえてきたその瞬間に「あと3$は、出してもらえないかな」と食い下がる代理店の根性に負け、3$払って中古のセダンの乗客に。

乗り合いタクシーの助手席なので、気持ちの良いドライブではある。バスより快適には違いない。
ウトウトしているうちに、パッタンバンへの中間地点くらいにある、シソポンという町を通過していた。今日びの旅行は、Google Mapのおかげでどこにいるのかわかる。あと一時間くらいで本日のお宿に到着予定。
道端に鶏がいる。アヒルがいる。ここまでは分かるが、ガチョウもいる。ガチョウも食べんだろうか。車窓には、そんなアジアの光景がはじまった。

やがてバッタンバンに到着。変哲のない地方都市のおもむき。歩いてAsia Hotelというところにチェックイン。ファン、ホットシャワー付きで9$。2泊してまったりする予定。
ちょうど晩飯の時分なので、中心部まで歩き、そこそこ賑わっている店でカレー、空心菜、シェイクを頼む。案外いい値段になり、日本の定食と変わらない。明日はもう少し安い店を探そうと思う。

カンボジアといえどもすでにモバイル全盛で、道行く人はみんな携帯電話を手にしている。みんな、電話に出ての第一声は「ハロー」なんだ。そう考えると、自国の言葉で「もしもし」している日本って、やっぱりすごいな、と思う。

2011年12月6日

今朝早かったので早寝したら夜中に目が覚める。外に出ると肌寒い。乾期の旅は久しぶりなので、東南アジアで涼気を感じることに驚く。
二度寝して目が覚める。もう現地時間でも9時半。こじゃれたカフェで、朝食。朝からコーヒーに1$、パンケーキに4$を払う。贅沢な話だけど、旧フランス植民地の朝飯はそれだけの価値があるくらい、美味い。最高のコーヒーだ。

せっかくなので、バイタクを捕まえて郊外観光に出る。ここはタイ国境の森林地帯に近く、つい四半世紀前にはポルポトの拠点で、盛んにドンパチしていた。そんな場所に平穏な空気が流れているのは、同時代人として胸熱だ。この国はきっと良くなるんじゃないか、と子供たちが手を振るのを見て根拠なく思う。

バイクは郊外の道を走る。がたごとと揺れる。さすがにアンコールワット周辺ほど、道が整備されているわけではなかった。
最初の目的地に到着。お寺に行くとは聞いていたが、着いてみるとお寺は小高い山の上。山道の参道を30分かかるなんて、聞いてないよママン。
しかし登り始めてみると、15分ほどで山頂へ。30分が往復で心から安堵しているわたくし。残念ながら遺跡は、倒れた石材を適当に組み上げているので、出来はひどいものだった。

次の目的地へ。
ここバッタンバンにも、ポルポト時代のキリングフィールドはあった。ここも小山の上に位置している。崖から突き落として人々を処刑していたという、その場所からの眺めは、ただただ美しかった。
ただただ、瞑目。

途中でガソリンが切れたというので、バイタクの兄ちゃんが、道端で瓶売りしているところでガソリンを買い求める。
ガソリンはなぜか着色してあり、緑、オレンジ、ノーマルの三種類がある。緑が一番高品質なんだそうだ。リットル100円ちょっと。物価を考えると、そんなに安くはない。

そして本日のハイライト、カンボジアの鉄道に乗る。それも私鉄!
これは休止中の国鉄線路に、簡単なバンブートレインを観光客向けに数キロほど走らせているもの。乗り鉄としては大変満足である。
カンボジア国鉄は2015年には鉄道を復活させるというが、線路はあきらかにゆがんでおり、とても無理だろうという状態だ。
とはいえバンブートレインの運行区間にはきちんとバラストもまいてあり、まあなんとかの乗り心地。がたんごとんと鉄橋を超えて田園風景を走り、またその線路を帰ってくる。

ホテルに戻り、気持ちよく昼寝をした後、夕食は朝訪れて気に入った「Gekko Cafe」へ。雰囲気のよい小洒落たレストランが好きなのは、カンボジアの片田舎に来てもかわらない。フレッシュミントとライムのジュースを飲みながら、料理が出来上がるのを待つ。
チキンの茶葉炒めはスパイシーだし、ただの野菜スープもカンボジア料理らしく、複数のハーブが効いていて、ついついお箸が進む。バッタンバンではGekko Cafe、と強くお勧めしたいけれど、この先役に立つか分からない知識だ。

寝る前に妻と、Facetimeで会話。すごいなiPhone。WiFiさえあればタダでテレビ電話。なんというか、バックパッカーの時代も変わったと思う。

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