電子レンジ交叉点

ふと電子レンジの上を見ている。
くそ狭い1ルームマンション住まいなので、台所は必然的に玄関口のすぐそばであり、同時に通路にもなっていて隣には風呂場とトイレがある。

その中心には電子レンジ置きを兼ねた棚がある。
ここは文字通り僕の生活の交叉点だ。
玄関と部屋。風呂と玄関。トイレと台所。それらの等距離に電子レンジが鎮座していて、たまにほかほかのローストターキーなんかが出てくる。たいていはコンビニのパスタだけれど。

さておき、交叉点であるからして、その電子レンジの上にはさらに様々な生活のキーグッズが散乱することになる。

やかん。コーヒー豆の缶。シュガーシロップ。オリーブオイル(古くて使い物にならない)。コーヒーポット。整髪料(しかもさらさらヘア用だ)。高島屋の貝柱缶詰。ハゴロモのシーチキン。アルコール除菌剤。醤油。印鑑(宅急便が来る)。排水管洗浄剤。コンタクト消毒液(コンタクトなんて数年使ってない)。ひげ剃りの掃除ブラシ。ティーバック。雑巾(これで拭くことが衛生につながるのかどうかについての解説希望)。ヘアピン(僕のではない。誰のだかしらん)。シーバスリーガル12年物(お情け程度の残り具合)。

よくぞこれだけ交叉点に集まった。まさに手のつけられない渋滞模様。
このカオスから逆算プロファイリングしたら、この部屋の持ち主として僕という人物以外に誰が浮かび上がるというのだ。実に存在証明だ。

こういう 『電子レンジの上』 を保有することは詩的でもあり哲学的にも痛快だが、残念ながら生活にとっての喜びではない。
必要なのは大掃除だということを、心より痛感する。

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