バンコクの熱気

昨日からバンコクに戻ってきている。ぷらぷら街歩きをしたり、買い物をしたり、エラワンの祠で奉納の舞を見てみたり、タイ料理に舌鼓を打ったり。まあ、ごくありきたりな観光客としての2日間。

久しぶりに「バンコクバスマップ」なんてのを120バーツも出して買ってみて、市バスに何度か乗ってみた。数年ぶりに通りかかるような外れの街を、非冷房の社内から排気ガスの臭いをかぎながら眺めていると、なぜだか少し胸が締めつけられる。
そう、変わったような景色も多い。人々の服はずいぶんこざっぱりとした気がするし、携帯電話も当たり前のように普及したし、東京と同じくらい、みんなMP3プレイヤーのイヤフォンをして歩道を歩いている。
でも、変わらない光景も多い。うるさく声をかけるトゥクトゥクのオヤジ、買い物袋をいっぱいに提げたチャイナタウンの女将、寺院で祈りをささげる敬虔な老若男女、そして人々の微笑み。そういったものに、ほっとしている自分がいる。

変わらぬバンコクの光景に癒されるのだとすると、僕はとても傲慢な、勝手な観光客だ、と思う。そして、僕は過ぎ去らぬバンコクの熱気に、過ぎようとする自分の熱気を、そして過ぎてしまったあの頃を仮託して、無理にでもしがみついているのではないか、とも思う。

切ない。
こんな切ない、いささか情けない自分を見つけて、悄然とする。

日本に戻り、もう一度この国の風物を思い浮かべ、ゆっくりと考えてみることにしよう。

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