南国の寿次第-01:前準備その1

結婚して1年が経つ。その前のお試し同棲期間も含めると2年ほど他人と人生をともにしている。幸いにしてお試し期間にクーリングオフもされず今日に至るのだけれども、なんやかんやで結婚式や新婚旅行の顛末をいっさい書いていない。ライフロガーを自任する身として、賞味期限が完全に切れる前にログを残しておこうと思います。

いざ結婚することにして、新居やら家財道具やらは事務的にこつこつ揃えれば終わり、生活習慣やら二人暮らしのストレスやらは時間が解決してくれたのだけれども、さて結婚式をどうするべきか。貯金もあまりないことだし、家族を集めてどこかでこぢんまりとするか、軽井沢とか北海道かね、と何となく考えつつ、当時は婚約者であった妻に希望を聞いてみると

「ウエディングドレスだけはご辞退こうむります」

との返事が返ってきて、想像してなかった言葉に驚いたわたくし。花嫁衣装って女のあこがれでしょ、とステロタイプに思っていただけに、ウエディングドレスを拒絶されるとは思いもみなかった。リゾートウエディングは、この段階で消えたのである。

しかたなしに明治神宮やら八芳園やら和装ですみそうな式場をいくつか調べたり廻ったりしつつ、二人でどうしたものかと鳩首していたときにふと思いついたのが「海外婚」。海外ならドレス以外の選択肢ってあるんじゃないの、ということでちょいと調べてみたら、世の中よくしたものでインドネシアはバリ島にて、民族衣装を着て結婚式を挙げられるという。お値段も格安。根がアジア旅行大好きなので、一気にその方向へ。周りがしていないことが大好きな、無鉄砲で損ばかりしている似た者どうしなので、じゃ家族を説得してみますか、と根回ししてみたら案外にすんなり折れた両家両親。長男長女ってこういう時にトクってもんだ。

潮騒と十字星(4):鄙からの発信より

この結婚式に至るまで堂守の心境が平穏だった訳ではございません。特に最近は「時節柄、これで良いのだろうか」と迷いました。

この話を聞かされたのは夏前でした。婚約が整い両家の親が顔を合わせた時には、既に結婚式の予定を聞かされていました。 入籍は秋過ぎに、その後 結婚式はバリ島でというのが二人の希望だと云うのです。先ず、堂守の頭をよぎったのは今までの親類縁者との付き合いをどうするか、孫の結婚を楽しみにしている堂守の老親にどう説明するか、白無垢を身にまとう花嫁姿を楽しみにしておられるであろう先様のご両親のお気持ちは、などと幾つものことを考えました。

でも岐阜に帰ってくるわけでもないし、親の商売を継ぐわけでもないし、つまらない世間の義理や見栄などよりも若い二人の心に沿う結婚式が一番だろ うと考えました。 海外旅行に行ける家人は当初から納得したというか賛成のようでしたが、先様の意向を大事にしよう、こちらの意向は花嫁の両親の理解を得 てからと言い聞かせたことです。 でも11月に入ってからは、もう一度悩みました。 時節柄このような結婚式を認めて良いのだろうか、言い聞かせて無難な 国内での式に変更させるのが堂守にとって、何より二人にとって最善なのではなかろうかと何度も考えました。

で、結婚式が終わってから書いた父のブログを読むと、まったく納得していなかったことが分かる。そんな素振りは式までいっさい見せなかった父親には、残念ながらアタマが上がらない(費用援助的にも)。

で、年末くらいに海外で式を挙げます、と決めて両家がとりあえず承諾したのが5月。その後8月にヒグラシが鳴き始めるまで何もせず、「やるやる詐欺」になりかけていたのはここだけの話。やっとそこから準備を開始。

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