1999/02/10 – 13 The rest of the trip

2/10

今日は同宿のメンバーが、続々と出立していく。僕もそうする予定だったのだけれども、あいにく風邪と吐き気でダウン。病床でみんなの挨拶を受け、その後はただ独り寝込む。
「BABA Guest House」は盛況らしく、従業員が「日本人が来たのだが、部屋をシェアする気はないか?」と訊ねる。風邪をひいていてうつすかもしれない、と言うが、彼も丁度というべきか、風邪気味なのだという。彼に風邪薬やビタミン剤をわけてやり、おとなしく二人で昏々と寝込む。一人が二人に変わっても、侘びしさにそれほど差はなかった。

2/11

さて、ずいぶんと調子も戻ったことなので、デリー行きの乗車券を買いに行く。腹が減ったのでオムレツを頼んだのだけれど、脂っこいものはまだ胃が受け付けず、再度のノックダウン。
夕食はほとんどを残し、悲しくバラナシ最後の夜は更けていった。

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2/12

今日は体調を考え、エアコン二等寝台。二段ベッドが向かい合って一セットになった、日本と同じ形状の寝台車。乗り合わせたのはインド人の大学教授とビジネスマン、それにイギリス人の若い女性。旅は道連れと自己紹介をしてから雑談になるけれど、圧倒的に英語の下手な僕は、彼らの会話がさっぱり聞き取れない。風邪にかこつけ、独りベッドに横になることにした。
夕食は、いつかと同じようにボーイに注文すると席まで運んでくれる形式。なかなか旨いチキンカレーだった。

2/13

朝の7時、ほとんど定刻にデリー到着。寝ぼけまなこをこすりながら、肌寒い空気のプラットホームに降りる。こういう時に限って、なかなか列車は遅れてはくれないものだ。
再びメイン・バザールの「Anoop Hotel」にチェックイン。シンガポール航空のオフィスに出向き、チケットの予約を入れる。
明日のチケットだ。
明日にはこの地を去るのだ。

メイン・バザールには、インドでは希有な存在のビーフ・ステーキを食わせる店がある。出てきたのは水牛の肉だった。とはいえ、やや堅いものの臭いということもなく、きちんと牛肉の味がした。
もうどこにも出かける気にもなれず、部屋でゆっくりと読書をする。バラナシを見続けていた僕には、眼下のメイン・バザールでさえも小綺麗な町に思えた。

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-終わり-

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