セリーヌ

仕事がはかどらないので、セリーヌ「夜の果ての旅」を読んでいる。前にも書いた気がするけれど、これほど厭世的な小説も久しぶりだ。上巻の途中までのあらすじは、

「勢いで志願、悲惨な戦場へ → まっとうな恐怖感を精神病と診断され病院送り → 熱狂的愛国ブームの中女とセックス → 女たちは金持ちのところへ逃げてしまい、階級を痛感 → 病院に面会に来る女は母親だけ → 軍法裁判にかけられてはたまらないので愛国者のふり → そろそろどうしようもなくなってアフリカへ → アフリカ行きの船の中でイジメに遭う」

こんなところ。名作だとは思うけれど、シンパシーを抱いてはいけない本のような気がする。そしてそういう本に限って惑溺してしまう自分がいる。世間の狭い奴というのは、われから好んでますます狭くしていく傾向にあるな。

この小説の趣旨
「世間より手前が悪い」

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