河津からさらにバスで山中へ。車窓は伊豆の白眉天城峠なのだけど、すやすや寝入っているうちに通過。
いのしし村でウリ坊に餌をやったりイノシシレースに興じたりしてから、ゆっくり歩いて浄蓮の滝に到着。落差激しい滝のミストシャワーが、少し肌寒いくらいだ。
滝壺のそばにはわさび田と、わさび屋がある。清流取れたてのわさびは旨いんだろうなあと思いながら、上の売店でわさびソフトクリームを食べて、とりあえず満足。それからまたバスで30分、井上靖の故郷湯ヶ島を経由して二日ぶりに修善寺に到着。
伊豆は海あり山あり、わけても霧雨にけぶる天城の景色は日本人の感性にしっくりとくる、ゆるやかな時間の風景だった。東京から近いにもかかわらず、なんだか遠くまで旅した気分になり、帰りの電車に揺られる夕暮れ。