年の瀬一考

年末に大学時代の先輩と忘年会で焼肉を食べた。梅田で焼肉を食べるというあたりに私と先輩方の所得格差を感じつつも、やはり旨い。
その後は飲み直しにでも行くのかと思ったら、衆議一決してサウナへ上がり込むことになる。お風呂は好きなので同行し、サウナでいい汗をかく。
サウナというやつは10分も中にいればさっさと出たくなるものだけれども、いい歳して子供みたいに出たり入ったりを繰り返すのも芸がないので、じっと我慢の子でテレビを眺める。それからぬるい湯の風呂、というか大ジャグジーに身を沈め、汗を流す。その繰り返し。結局子供みたいなんである。ジャグジーで泳がなかっただけマシといえよう。

先輩3人はいずれも「マッサージを受ける」と言い出すのだが、サウナでマッサージという行為がいささか受け入れがたく、おとなしく食堂でお留守番する事にする。マッサージ室に消えていく先輩方はずいぶんと貫禄が付いて、マッサージにふさわしい体型に、いつのまにかなっていた。
以前飲んだときに酔っぱらって、「首の後ろに肉が付いたら人間終わりだ」とほたえた記憶があるのだが、もう二度とそういう暴言は吐かないようにしよう、と諸兄の後頭部を見ながら反省する。

そう、いつの間にか、僕たちはそういう年齢になったのだ。肉だってつけば、マッサージも受けたくなる。
残念ながら、いつまで経っても子供っぽいのは僕一人だけれども。
取り残されたようでちょっぴり寂しいながらも、それはそれで悪くない。
そんなことを考えながら、軽い足取りで体重計に乗る。

デジタルメーターがすぐに数字を表示する。

57kg。

ちょっと酔いが醒める。自分の身長にしたら別に太っているわけではないけれど、あっさり自己ベストを更新。
いつの間にか。

いつまで僕は今までの僕であり続けられるのだろうか、そんなことを体重計を睨みながら、ふと思った。

そんな年の瀬。

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