1993/11/15 朝霧を皮切りに

(太字:当時の日記より)
(細字:注釈)

02:30
 目が覚めると上り「だいせん」(註:大阪行き)は行ってしまったあと。しかたないので、シュラフを出して下り「だいせん」(註:出雲市行き)を待とう。
 疲れているとは分かっていたが、寝過ごすとは思っていなかった。寒いのでとにかく列車に乗ろう。

03:50
 (下り「だいせん」の中で)まだ真っ暗闇。引き返す気がなくなった。今日は境港へ。その後はエトセトラ、エトセトラ・・・。何でもある。

 エトセトラというのならば、境港に行くことすらも決めなければよいのではないか?とも思うのだが、とりあえず次の予定くらいは決めねば気が済まないのが、中途半端な悪い癖であろう。

06:20
 きれいな朝焼け、絵に描いたようなグラデーション。
 境港への列車の中で朝は姿を現す。畑には一面に白い朝霧がかかっていて、とても幻想的だ。こんな美しい朝は久しぶりだ。

 今でもはっきりと思い出せる、美しい光景だった。朝の自然に感動したのは、日常からの脱却を体で感じられたからなのだろう。その後境港の町を歩く。漁港の他に、「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏の出身地でもあり、町中には妖怪のオブジェが至る所に立っている。朝方に散策すると、なかなかに不気味であった。

genbudo.jpg

 この日は、この後客観的事実を語る記述は少ない。主観ならば語っているのだが、そんなものをホームページに載せるのはこっ恥ずかしいので省略。

 米子市内を散策
 大山の麓にある大山寺を、数年ぶりに再訪
 周遊券の強みをいかして島根県の温泉津(ゆのつ)温泉まで移動
 温泉に入り蕎麦を食べる
 出雲市から「だいせん」に乗車
 という軌跡が書いてある。放浪といえば放浪であろう。


今日の使用金額 2448円

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