哀しみのビアー

駅のそばに住んでいるので、少しの距離でも億劫になる。

歩いてすぐそばのところにローソンがあるのだけれど、残念ながらビールを売っていない。その南に酒屋があったのだけれども、片手間で始めた立ち飲みスタンドが好調だったことに気を良くして、完全に小売部門を閉鎖してしまった。
実は通り一本南西に、かなりの酒が揃ったセブンイレブンがある。しかしながら、そこまでの道のりが面倒くさいのだ。たった数分と言うこともできるが、距離2倍という表現も可能。その程度の煩わしさ。

そこで家の真南のダイエーで、食材を買うついでにビールを買うことになる。どうせならちゃんとしたアルコールを置いて欲しいものだが、残念ながら陳列されているのは韓国直輸入のあやしいビール(1本98円)だけだ。発泡酒より安いだけあって発泡酒よりまずいのだが、面倒くささと天秤にかけ、ついついそれを購入することになる。
今日は「熊本産馬刺し」が半額になっていたので、ビールも買い物かごに入れる。と、売り場に立ち止まっていたおじさんが僕に声をかける。

「このビール、どない?」
「はあ、ぼちぼちですわ」
僕はかごにそのビールを投げ入れたにもかかわらず、否定的なニュアンスで答える。そりゃ、嘘はつけない。
「発泡酒、あるやんか。あれとどっちがうまいやろか?」
「・・・、似たようなもんですねえ」
発泡酒よりまずいと返答しなかったのは、購入者として精一杯の矜持だ。

レジに向かいながら、こんな気分の悪い買い物をしたのも久しぶりだと悲しくなった。ちゃんとしたビールを気持ち良く満喫するためにも、これからはケース買いをしておこうと心に誓う、三連休最終日でした。

連休中に買っとけばよかった。

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