最近気が向けば読んでいる週刊誌といえば、『BIG ISSUE』と『R25』の2冊。
BIG ISSUEはイギリス発祥の「ホームレスの自立を支援するために、ホームレスが販売員として売る雑誌」であり、R25はリクルートがHot PepperのF1層食い込み成功に味を占め、今度はSPA読者と(おそらく)重複するM1層向けに発刊したフリーペーパー。新宿あたりを5分も歩けば、声を上げる販売員のおいちゃんと、いつも空っぽになった派手なマガジンスタンドがコントラストを描くのを続けざまに見ることができる。
今週末に読んだblogで紹介されていたのだけれども、
今週はもうひとつ、一日だけ「ニュース断ち」をしてみるようにアドバイスした。世界がいまどうなっているかを知らなくてもいいというわけではない。だが、ニュースを気にするという習慣は不安や怒りなど、治癒系を妨げるこころの状態の原因になりがちだということを知っていただきたいのだ。わたしはこれまで、からだに栄養をあたえるための数かずの方法についてアドバイスしてきた。ここで「栄養」という概念をさらにひろげて、意識にあたえる栄養についてもよく考えていただきたい。意識の栄養補給に不慣れな人は、気づかないうちに膨大なこころの「ジャンクフード」(高カロリーだが栄養にならないスナック食品)を摂取してしまっている。「八週間プログラム」でわたしが「ニュース断ち」をすすめるのは、あなたが力をもっていることに気づいてほしいからだ。その力とは、なにをどのぐらい、自分の心身に摂取するかを自分で決める力である。
『極東ブログ/健康のためのエントリー休刊日』より引用の引用。
というような話があり、大いに感じ入ってしまった。
「カラダに良いものを摂取しましょう。ちゃんとした食べ物、ちゃんとした飲み物、ちゃんとした情報。ジャンクフードと同じくらい、ジャンク・インフォメーションの取り過ぎはカラダに毒なのです」
お料理教室の先生風に言うと、こんなところかな。ともあれ、僕たちはただひたすら工業製品として吐き出され続ける情報をのべつまくなしに過食し続けてブクブクに太り、そのうち身動きをすることも億劫になっていく。
何かがわかったつもりになる。
何かを得たつもりになる。
何かを楽しんだつもりになる。
そうやって僕たちは豚になる。MATRIXの世界と何が違うのか、僕にはすぐに説明することができない。
そう言いながらも僕は手元に活字か漫画がないと不安でカフェにも入れぬしがないブック・ジャンキーなのだけれども、快楽主義者ってぇ奴になりたいんだったら、エピキュリアンらしく素材にこだわってうんちく垂れるところからはじめてみたいものだ。
R25より先にBIG ISSUEが廃刊になったら、本当に情報断食でもしようかな、
この本を読んで思うのは、やっぱりヨーロッパの市民主義ってレベルが高いということ。
日本のそれは教条主義的で快楽を否定しちゃうから、いつまでたっても童貞くさい。
とはいえこちらも、情報の対価が極小化、そしてソースが分散化しつつある世相の中で、どこまでマスメディアが踏ん張るかの試金石という意味合いにおいて興味深い。
big issue懐かしい!
今冬に東京行ってたときに新宿西口あたりで売ってる方々をよく見かけました。
ところでこの号はぜひ読みたい!
というのも、psbが表紙にあって独占インタビューっていうのがまずいいっすね。
ただ、僕のような田舎では(当然大阪や神戸でも)買えないんすよね。
雑誌料金も払うので、料金着払いで郵送していただけませんでしょーか。
あっすみません
よくよく確認してみたら京阪神でも売ってるんですね。
田舎もの丸出しでした。すいません。
でも、僕がいるような田舎では手に入りません(しつこいってか)
捨てる前に声かけていただいて何よりでした・・・。
携帯にでも送り先下さいな。
どちらも昔は読んでいたけど・・・
algeziraさんと同じで島流しにあった人間には入手不可能です。
取り寄せている人も結構いるそうですけど。
それにしてもこのネット時代に入手出来ない情報があるなんて・・・やはり手軽に読める紙メディアはまだまだ重用されるんでしょうか。
「R25」に関しては、どこかのブログにもあったんですが、電車で読むとおもしろいが家で読むとつまらないらしいです。
「タダ」で「電車」で時間潰して的に読めるのが当たった原因でしょう。
> 「タダ」で「電車」で時間潰して的に読めるのが当たった原因
まあそうなんでしょうね。
マーケティング的な話をすれば、コンテンツへのリテンションがきいているHot Pepperと異なり読み捨て型情報にすぎないので、今後ビジネスモデルとして成立するのかどうかは疑問。それよりは、「タダ」で「暇つぶし」をばらまくという戦略によって、リーチをとにかく拡げるというやり口なんでしょうか。ターゲティングが意図であるわりには、全然刺さらない危険性もあるので、休刊が意外に早かったり。