僕はジュース製造の担当者になって、どちらの企画にコミットするかを選択させられる。一方はポンジュースみたいな果汁100%のオレンジジュース、もう片方は今流行りのシークァーサージュース。
シークァーサージュースの製造仕様書を見たら、何だか小難しい計算が並んでいて、最後に数字を出すと「果汁3%」であることがようやく理解できる。
・・・。果汁3%は、僕にとってジュースといえる代物ではない。もっとシークァーサーの含有量を増やして生産できないものか、とりあえず抗議する僕に対し、駄菓子屋で売っているゼリーのパックみたいになったサンプルを渡される。茶色い果実の粒々が、思ったよりおいしい。あらためて開封前のパックをしげしげと眺めてみると、小さな粒々には鞭毛みたいなのが生えていて、おたまじゃくしみたいにぴちぴちしている。
・・・疲れているんでしょうか。誰がどう考えても仕事疲れだと思います。