人生初、銀座の鮨。もちろん人の奢りだからノレンをくぐれるわけで、とても自分のサイフじゃ入れない。
実のところ、昔から銀座の鮨屋には行ってみたくて、一人一万円の鮨とはどんな味がするのか、行きつけの均一料金136円(税込)の回転寿司の10倍も美味なのか、とひがみ半分に思っていたのだ。
で感想。
いや、世の中にはまだまだ青二才の想像を超えた味福がある、ということをまざまざと痛感した。
第一に、鮨屋なのに鮨はほんの少し、まずはアテで楽しむ。それも夏の盛りの鮑と蛸に穴子の白焼き、出回りのサンマときたもんだ。付け合わせの野菜はこれまた旬の万願寺しし唐。
鮨が旨いのはもちろんのこと、特に絶妙なタイミングで見切られた光り物。とどめはガリと醤油の旨さ。ガリばっかり食べても飽きない。普通のガリみたいに甘ったるくなく、しゃっきりとかすかな塩味が残る。
ひがみ根性もどこへやら、ちゃっかり次はいつ行けるのかなー、と再訪を誓いつつ、確かに銀座の鮨屋は格が違うと実感した夏の夕べ。
折角だから、「鮨処 順 銀座店」です。