イマジン

『NPO法人ニュースタート』http://www.new-start-jp.org/ によれば、全国に引きこもりの若者が100万人いるんだそうだ。日本人口の約0.75%、100人に1人弱はお部屋でカタツムリだ。これはいささかオーバーだとしても、知り合いに1人や2人は引きこもりがいてもおかしくない計算にはなる。えらい数字だ。
こうなると引きこもりは個人の問題ではなく、何か社会的な病根があるのは間違いないんだろう。偉い学者も役人もそう言ってるしね。それでも僕たちは問題を個人に帰結したがる。自分には関係のないものとして冷たい視線をあびせたり無視して通り過ぎたりしようとする。引きこもりの増加はさておいても、他者に対するこの態度こそは近代社会の自我の極みであり、皮相な言い方をすればモダニズムの到達点とすることもできる。はてさて。

個人的には自分自身よくまあ引きこもりにならずに生きてこれたと思うのであって、このさき世捨て人にならない保証だって全くないと感じているのであって、だからこそ僕にとっては、そういった「明日は我が身」と思うことのできる想像力こそが、実はいちばん大事なものの一つだ。
引きこもりだけじゃなくて失業とか離婚の増加とか、そういった市井の悲喜こもごもから顔を背けることは、たぶん誰のためにもならないんだろう。(ひょっとすると、責任を逃れられてほっとする偉い学者や役人たちのためにはなるのかもしれないけれど)
それでも自分が想像力なる土壌に支えられて心豊かに生きているかといえば、まったくもって自信がない。基本的には善人(のつもり)、ところにより一時臆病や卑怯が出たり引っこんだりの毎日。・・・天気予報みたいなスタンスでこんなこと考えてるから、鬱になったりシニカルになり過ぎたりするんである。バランスなんて、なかなかとれやしない。

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