醒めて斜に構えて足踏みしてみる

小泉首相がいらんこと言いをしている今日このごろ。

http://www2.asahi.com/special/jieitai/TKY200402020256.htmlより

高校生から自衛隊撤退求める署名 首相、内容には答えず

小泉首相は2日夜、平和的な手段によるイラクの復興支援と自衛隊の撤退などを求める小泉首相あての請願書を高校生が内閣府に提出したことに関連して、首相官邸で記者団に「自衛隊は平和的に貢献するんですよ。学校の先生もよく生徒さんに話さないとね。いい勉強になると思いますよ」などと語った。

請願書を提出したのは宮崎県内の高校3年生、今村歩さん(18)。昨年12月から一人で署名活動を始め、ファクスやメールを通じて輪が広がった。1カ月余りで全国をはじめ、オーストラリアや米国からも署名が届いたという。5358人分の署名付きの請願書は、首相に自衛隊や各国軍隊の撤退を呼びかけるよう求め、「首相として勇気ある行動を」と訴えている。

この活動について問われた首相は「読んでいない」とことわったうえで「この世の中、善意の人間だけで成り立っているわけじゃない。なぜ警察官が必要か、なぜ軍隊が必要か。イラクの事情を説明して、国際政治、複雑だなぁという点を、先生がもっと生徒に教えるべきですね」と述べ、請願の内容には応えず、独自の教育論を展開した。 (02/02 21:30)

請願に頷けないお立場は分からないではないけれど、一歩間違えば教育統制か言論弾圧になりかねない発言を軽々にして、結果大問題になってしまい、意図と正反対の方向にブランディングされるのは馬鹿丸出しもいいところだ。おとなしく「いろんな意見に耳を傾けたい。その上で、私の決断を誠実に説明したい」なあんて言ったら丸く収まった話、と思うのだけれど。この高校生たちの請願は、結果的に良い効果を生んだんである。いささか滑稽に見える、愚かなポピュリストのおかげでね。

で、こんな事書いていても、お仕事の世界にも良くあるお話だと思えば、あんまり醒めた視線で斜に構えているわけにもいかないのだ。ムキになって反論する上司とか、良かれと思った提案に逆上するクライアントとか。ふつうに毎日お仕事していたら誰にも身に覚えがある話だったりする。そりゃまあイラク派兵ほどの大問題ではないんだけれど。
ああ、素直に耳を傾けたうえで、ご自身の信念を語ってくれればいいのに。それで議論と自論が両立するのに。
人はなぜだか、それが出来ない性分なんである。で私も、結局醒めて斜に構えているんである。

世間なんてそんなものさ、と呟かないことで、とりあえずそういう大人になるのを足踏みしてみる、寒風の2月。

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