今日は社内で、ちょっとした講師を務める用件があった。
企画職向けに数字の立て方を20分ほど説明したのだけど、はっきり言って憂鬱である。
自分の担当部門だって穴だらけだし、そもそもそんな偉そうに、同輩へ向かって喋れるほど大したもんでもないのは、自分がよっくご承知だ。
……とはいえ、終わってみれば思ったより好評で、正直ほっとした。役に立てたようで何より。
そして、喫煙室で一服。
汗かきながらではあるけれど、なんとか他人に説明するくらいのスキルはついてきたのかもしれない。
数年前を振り返ってみれば、レビューでは先輩同輩に叩かれ、会議では上司に突っ込まれ、僕の企画書に書いてある数字なんてひどいものだった。
今でも誉められたもんしゃないけれど、それでも小マシになったのは、あの頃の容赦ないまでの突っ込みのおかげだったことに、ようやくながらしみじみと思いが至る。
と、そこまで回想してはじめて、本当に多くのものを学ばせてもらった、という実感が胸に湧く。
当たり前の話をひとつひとつ自分の経験にしていく楽しみが増えるのなら、歳をとっていくのも悪くないもんだ。
他者の眼に晒されて成長し、人前で話せばまとまってゆくということでしょうね。
そして、感謝をあらためてする歳になりました。